採用時にやっておきたい、ストレス耐性診断のポイント

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ストレスから起こるメンタルヘルス問題は、現代の職場において大きな課題のひとつです。ストレスチェック制度も施行され、各企業も取り組んでいますが、採用時にストレス耐性の高い人材をある程度見極めることで、入社後のメンタルヘルスによる問題を軽減することができます。ストレス耐性を診断するための、いくつかのポイントをご紹介します。

ストレスの原因は人によって大きく異なる

ひと口にストレスといっても一人ひとり、さまざま原因があります。仕事のストレスは軽減できても、個人的な悩みまで把握できません。したがって、ストレス耐性を診断するときは、あらゆる方面からのチェックが必要です。

ストレスにはさまざまな種類がありますが、さらには他人から見れば小さなことでも人の感じ方によって大きさが異なるため、画一的なストレス診断だけではわからないことが多いのです。

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ストレス耐性診断の一般的な方法

最も一般的なものは、採用時に行う適性検査のストレス耐性診断です。さらに細かく見たい場合は、ストレス耐性のみの診断や、医療機関等が行っているストレスチェックを併用する場合があります。今まで蓄積されたデータベースの活用により、基準となる平均的な数字と照らし合わせて分析されるため、比較的冷静な判断材料となります。

これらのストレス耐性診断のほとんどが、あらゆる角度から同じような質問をすることで、主に以下のような項目をチェックします。

ストレス原因の分析

現在のストレス原因を分析する項目です。自身へのコンプレックスや対人関係、責任や期待・信頼へのプレッシャーなど、どんな場合にストレスの原因となるのかを分析します。質問はごく身近な事柄を想定し、どのように感じるかを答える形式で行われます。

ストレスへの対処法

問題にぶつかったときの思考方法や感情のコントロールを分析します。どのように考えて、どのような行動を起こすか、そのときの感情と行動のバランスを見ることで、ストレスへどの程度対応できるかがわかります。

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面接でこそ診断したいストレス耐性

データを活用したストレス耐性診断も効果的ですが、就職活動で適性検査の予習をしている応募者も多く、それだけでは判断できないのが実情です。それを補うものとして、面接は最も効果的にストレス耐性の診断が行うことができる方法です。

何気ない質問のなかにストレス耐性につながる内容を盛り込んだり、待ち時間や面接時の態度、しぐさを観察したりすることで、判断の指標にします。面接時にストレスがかかるような質問をして、反応(しぐさ)や答え方を診断する圧迫面接と呼ばれるものも一時ありましたが、企業のイメージを下げることとなったり、圧迫面接対策が広がって判断しにくかったりと、問題点も多いために取り入れる企業は減っています。

ストレス耐性の高い人材を見分けるポイント

適性検査によってある程度把握した後に、面接で観察と質問をしましょう。ストレス耐性の高い人材を見分けるには、いくつかポイントがあります。そもそもストレスがない人などほとんどいないので、本人がストレスをどうとらえるかが判断の基準になります。見分けるポイントはたくさんありますが、採用時に行う主なポイントは以下の3つです。

1.ポジティブか、ネガティブか

例えば、今までの失敗談を話してもらい、そのときどのように感じ、対応したかを聞きます。単なる失敗ととらえて、ただ残念だったということで終わったのか、もしくは、成功のための前段階としてとらえ、失敗の原因と次回への対応までを考えて、その後対応したのか、だけでも十分判断できます。

2.自分はどう思ったか、自分以外の人はどう考えていたと思うか

1つの事柄に対して自分はどうだったか、それに関わった自分以外の人はどうだったかを話してもらいます。例えば、自分の関わったイベント(学園祭やサークルなど)での役割分担や運営に関わる苦労話のなかで、自分のイベントに対する考え方やそれに伴う行動はどうだったか、自分以外の人はどう考えていたと思うかなどを聞いてみます。ネガティブな事柄ばかりの場合は、ストレス耐性が低いことが多いといえるでしょう。

3.ストレス発散の方法

趣味や没頭できるような活動をしている人は、比較的ストレスをコントロールできることがあります。趣味のどんなところが好きなのか、いつ行っているのか、具体的に何をしているのかを深く聞くことによって、ストレス発散になっているのかが想像できます。ストレス発散として何かしていますか、という直球の質問をするよりも効果的です。

ストレスはあって当たり前、対策を万全に

ストレス耐性が高いということは、反対に何事にも動じないということにつながります。度が過ぎた場合、上司からの指示命令にも従わない、周囲の目も気にしない、ということで周りのパフォーマンスにも影響してしまいます。自分のストレスをコントロールできる人こそ必要な人材です。

ストレスチェックが義務化されましたが、日頃から社内でストレスをコントロールできるよう社員をサポートするのはもちろん、採用時にもよりストレス耐性の高い人を見極めることができると良いでしょう。

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