せっかく確保した人材がどんどん選考辞退していく!そのタイミングと理由

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2016年以降、採用戦線はバブル再燃といわれるほどの売り手市場になっています。応募者が複数社からの内定を得やすくなった昨今、人事担当者にとっては選考辞退率が気になるところです。

選考辞退が増える時期と、その理由について説明します。

最初は気軽に応募。書類選考通過後まじめに検討して辞退

求人に応募しても、書類選考後に辞退する人が増えています。大きな理由に各転職サイトのサービス向上があります。スマートフォンやPCを使えば、いつでも、どこからでも簡単に応募することが可能です。

毎日のように自分へのおすすめ求人が届き、応募も保存してあるテンプレートの志望動機を修正して1クリックで完了します。

ところが、いざ面接するとなって、求人情報や公式HP、ネット上の口コミを詳しく見て「予想と違った。辞退。」となることがあります。となることがあります。

企業にとっては困りものですが、あふれるほどの求人情報から企業を選ばなければならない求職者にとってこの手法は効率的なのです。

採用する側は、応募時のモチベーションは以前ほど高くないという前提で母集団を作っていく必要があります。

その他にも他社に決まったという理由が一般的です。自社にとっては応募段階であっても他社の最終面接段階というケースはよくあります。

優秀な人材を逃さないためには、書類選考の結果をできるだけ早く連絡する必要があります。求職者は興味のある企業であれば、内定を得た企業にどうにか理由をつくり、面接を受けてくれるものです。

逆に音沙汰無し、あるいはレスポンスが遅いと「ダメだったのかな」、「自分はそれほど評価されていないのかな」と感じ、他社に流れていきます。

面接当日の辞退は、体調不良、遅刻、場所の誤認などいろいろな理由がありますが、要するにそこまでその企業に興味がなかったと考えられます。もともとの志望動機の低さが根底にあると思ってよいでしょう。

面接後に選考辞退する原因は人事にもある?

面接後の辞退は求人情報でイメージしていた仕事内容や待遇ではなかった、他社に決まった、社風が合わないなどが一般的な理由です。

実際に企業に訪問し、面接で顔をあわせないと分からないことは多々あるもの。社風との相性などはその最たるものだと言えるでしょう。

ただし、待遇面や仕事のミスマッチはともかく、社風との相性という理由は、面接手法や人事担当者のマイナスイメージが影響しているケースがあります。また、事前にネット上でネガティブな口コミを目にしていることもあるでしょう。

受付の対応であったり、すれ違う社員の表情であったり、人事担当者の言動であったりが、その風評を裏付けることもあります。逆に社員や人事担当者の対応が抜群であれば、風評を覆すこともできるでしょう。

就職活動に関する口コミサイトで人事への辛口コメントは珍しくありません。あまりに面接辞退が多い場合、圧迫面接、プライベートに立ち入る質問、相手を否定するような言動をしていないかなど、面接手法そのものを見直す必要があります。

バブルの時代、人手不足対策として多くの企業が人事担当者にエース級の人材を投入していました。求職者にとって会社の印象を決めるのは人事です。

人事が「会社の顔」であることを再認識する必要があります。

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内定後の選考辞退

内定後の選考辞退の理由には、他社に決まった、提示された年収・ポジションが希望より低かった、元々滑り止めだった、社風とのミスマッチなどの理由があります。

そして、意外と多いのが、勤めている企業からの引き留めです。転職すると告げたとたん、昇進、給与アップの話を持ち出されるケースは珍しくありません。前職と同年収を提示していた場合は、そこで転職するメリットが一つなくなります。

もちろん金銭だけの問題ではありません。引き留められることで、会社にとって必要な人材だったと再認識でき、承認欲求が満たされるのです。転職を考えている人は、どちらから評価されているかに非常に敏感です。

もし相手の希望の年収が提示できない場合は、面接時にぜひ入社してほしい、期待しているという気持ちを、強く伝えておく必要があります。

売り手市場となった今、企業は選ぶ側から選ばれる側になりました。それを自覚し、選考辞退が多い企業は、面接の回数、レスポンス、面接時の応募者への質問などを見直す必要があります。

「オワハラ」と呼ばれる他社への選考辞退を要求する行為などは、まわりまわって自社のネガティブな評価になりかねません。

逆にどのような応募者にも誠実に対応することは、インターネット上でポジティブな評価につながります。売り手市場+ネット社会であることをふまえた対策をしていきましょう。

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